立命館アジア太平洋大学(APU)学長
ライフネット生命創業者
日本生命で長年勤められ確か、60歳で起業し、70歳で学長に就任されている。バイタリティあふれる方。
大変な読書家でも知られる。出口さんの魅力はとにかく笑顔、元気、そして、いつも本音(そう感じる)、ものすごく真っ直ぐで、誠実、年下であろうが、そこから学びはないか?を常に考えて接しているように思う。
直接お会いしたことはないが、お互いの時間を大切に、有意義にしようとされている方だと思う。
出口さんのスタンスが凝縮された一冊。
目次
第1章 日本の生産性が低い理由
労働時間ではなく、「成果」と、それをもたらす「アイデア」おをが、生命線 P35
ホルモンのせいで「仕事をした気分」になっているだけ P43
知的生産術 著:出口治明
日本の生産性が低い状況を具体的な数字をもとに、解説している。工場労働からサービス産業モデルに変わっている。その変化に日本がついていけていないことが原因。
長時間働けば、比例して、生産量が増えたモデルから、「労働時間」と「成果」に比例の関係が成り立たないモデルになっている。
それでも、長時間労働が発する、よく頑張ったと満足させるホルモンを求めて、働き続けている。
限られた人生をより有意義にするために、長時間働くよりも短時間で集中して仕事をした方が、良い結果が出せるつまり「生産性が高い」
長時間労働をやめ、集中して労働時間を減らし、自己投資「人、本、旅」に時間を使うことこそが、より「生産性を高める」
自分の集中力をどこに投下して、何をするかを決めてないまま、仕事をしている人が多い気がする。人生は有限でいつ終わるかわからない。1日1日を有意義なものにするために、24時間を密度の濃いものにする意識を持たないといけない。
インプットがなければ、アウトプットの質は下がる一方。インプットは「人、本、旅」つまり、自分にないものを取り込んでいく、それが仕事でのアウトプットの質を自ずと高める。
第2章 新しいアイデアを生み出す「考える技術」
知的生産性が高い人=自分で考えて、かつ動ける人 P75
上司の指示のかなりの部分は、仕事の本筋には関係のない思いつきに過ぎない P82
社会一般の価値観や、常識や、成功体験や、前例を鵜呑みにしないで、すべてを一度くらいは自分の頭で徹底的に疑って考え抜くことが大切です。P89
世の中を素直にみるための要諦は、「数字、ファクト、ロジック」で考えること P98
ルールを決めたら「例外」は一切認めない P114
知的生産術 著:出口治明
自分で物事を客観的にとらえて、考えられる力をつけないと「自分で判断できない」決められない。自分で考えて決めたことはとことん腹落ちして納得しているから”没頭”し”熱中”できる。
心の底から、やりきるための努力に全力を注げるようになる。
上司の指示や、過去の実績が必ずしも正しいとは限らない。これからは未来であり、事実を把握し、未来は自分で考える。事実は事実でしかなく、過去のもの。それに縛られていては未来志向の「新しいアイデア」など出てくるはずもない。
数字、ファクト、ロジックで考え抜く。
自分の集中力をどこに投下して、何をするかを決めてないまま、仕事をしている人が多い気がする。人生は有限でいつ終わるかわからない。1日1日を有意義なものにするために、24時間を密度の濃いものにする意識を持たないといけない。
インプットがなければ、アウトプットの質は下がる一方。インプットは「人、本、旅」つまり、自分にないものを取り込んでいく、それが仕事でのアウトプットの質を自ずと高める。仕事を集中して短時間ですませ、インプットに時間を使おう!
第3章 最小の労力で最大の成果を上げる「インプットとアウトプットの技術」
「記憶力」は、詰め込むもの、覚えるもの、入力するものではなくて、出力しないと鍛えられない P138
意思決定のスピードを上げると、単位時間内にできることが増えていくため、生産性が上がります P145
「影響力=仕事量(アウトプット)×スピード(時間)」P145
知的生産術 著:出口治明
人生を無駄にする3つのこと
「済んだことに愚痴を言う」
「人を羨ましいと思う」
「人に褒められたいと思う」
もうおしゃる通りで、何も前向きな意見や改善につながらない、前に進むために時間を使わないともったいない。
アウトプットを真剣に始めたきっかけの一つになった章だ。インプット量は年間50冊程度本を読んでいたので、ある程度はあった。仕事での意思決定も早い、無駄なことに時間を使わないようにしていた。
アウトプットはしていたが、インプットの量に対して、アウトプットが足りなかった。結果、あまりインプットされていない状態になってしまっていた。
アウトプットの量を増やしてからは、今までよりもインプットが定着している実感がある。また、アウトプットしてることでさらにインプットが増えている好循環が生まれている。まだ成果には繋がっていないが、信じてやり続ける。
第4章 チームの力を引き出す「マネジメントの技術」
上司にできるのは、部下に対して「今持っている能力を最大に発揮できる仕事」を上手に与えて、見守ることだけです P191
短所は無視して長所を伸ばす P195
「尖った部分は削ってはいけない」と僕は考えています。「小さい丸より大きな三角や四角」 P198
自分が「おもしろい」と思ったテーマに対して、一点突破する方が伸びていきます P230
知的生産術 著:出口治明
何に強い人材かを見極めて、適材適所で仕事をしてもらうのがマネジメントの仕事。強みを伸ばす方が、組織として結果は大きいものにできる。
会議の生産性を高める方法がこの章には書いてあるが、この一番最初の理由が僕が出口さんのことが好きで、尊敬している考え方が現れている。
強制的にでも環境を作ってしまえば、適用せざるおえない状況になって結果効率化され、生産性があがる。
人間の特性や多様な人間がいること、また、人間すぐに変われないし、一気に成長もできない。この前提条件のもとにマネジメントをしていくことがチーム力を高める。
つまり、誰が何に向いていて、何をしてもらうのが一番成果が出るのか?
チーム全体で生産性を上げるための、ルールを整備することもマネジメントの大きな役割。そして採用のスクリーニングを行うには理念が一つのフィルターになる。
第5章 明るく楽しい職場をつくる「コミュニケーションの技術」
3回褒めて、1回叱る P234
人を手本にして、自分の行いを正す P237
相手が誰であれ、「そのときに思ったこと」を正直に伝える P247
知的生産術 著:出口治明
部下を叱るときの3原則は「マネジメント」をしている人全員に読んで実践してもらいたい。今日もまたどこかで、全員の前で、恫喝されている若い子がいるかと思うと胸が締め付けられる思いだ。
好き嫌いより、フェアに付き合う。正直に話をする。
一見ものすごく当たり前のことのようでもあるが、それが最も大切な部分である。
リーダー自身が自分を客観視し、学び続けていかないといけない。人は元来怒られたくない、感情はコントロールしないといけない。
正直で誠実、公平に接することが信頼の醸成になるし、自分のストレスも軽減される。
マネジメントする側の人に特に読んでもらいたい!適材適所、長所が活かせる仕事をメンバーにしてもらおう。
「明るく、楽しく、元気に」仕事をし続けてもらえる「ノウハウ」が詰め込まれている。
「役職も役割でしかない」と記載がある。その為に全力を尽くすと。懐が深く、器が大きいとはこういうこと!と示し、教えてくれている一冊である。
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