SHOWROOM株式会社 代表取締役 前田裕二さんが、癖になっているメモ術を書籍化したものが本書「メモの魔力」です。
第2章がこの本で最重要のポイントです。
第1章でメモを取ることのメリットや効果の解説と、具体的なメモのとり方が書かれていました。
メモで思考を抽象化することで、俯瞰してとらえることも、具体的に例えを変えることも、転用することも、できるようになります。
抽象化することが理解できれば、この先の話しの面白みが広がっていきます。
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第2章 メモで思考を深める
「抽象化」は人間に与えられた最強の武器
抽象化の3類型「What」か「How」か「Why」
「解くべき課題」を明確に持っているか?
メモの魔力 著:前田裕二
抽象的に考える方法
「抽象化」という言葉が難しく感じてしまう人は「共通していることを探す」と考えればわかりやすいです。
その共通点を3つの型にあてはめて考えます。
- What型:他の物もグループ化できる言葉に置き換えること
- How型:特徴に限定して、グループ化すること
- Why型:理由や原因に限定してグループ化すること
What型
ビールジョッキ・ワイングラスを抽象化すると「ガラスのコップ」になります。
ここにガラスでもなく、コップでもない、マグカップも入れると・・・「飲み物を入れて飲む、蓋のない容器」になります。
物と物の共通点となる部分を言葉にすることが抽象化です。
抽象化の度合いが高いほど、よりたくさんの物を指す言葉として使えるようになります。
How型
ここは例えるのが難しいです。
概念としては”特徴”を意味しています。
例えば、「映画」を抽象化すると、「劇場でみるエンターテイメント」と言えます。
「劇場でみるエンターテイメント」という枠組みであれば、「演劇」も「映画」と同じと言えるようになります。
「劇場でみるエンターテイメント」をさらに抽象化すると「外出して、楽しむこと」となります。
家の中にあるもの以外の楽しいことが全てが「外出して、楽しむこと」に含まれるようになります。
たまに、映画とテーマパークは競合だという方がいますが、そういう方はこれくらいの抽象的な概念で捉えて、発言しています。
つまり広い意味で、映画とディズニーランドは競合の関係になります。
ここはマーケティングの領域になるので、興味があればマーケティングの4Pと4Cが3分でわかる。マーケティングプロセスもわかりやすく解説を読んでみてください。
Why型
前田さんも、おっしゃっていますが、この概念が一番効果的です。本質を見つけるにはこのWhy型の抽象化、理由を抽象化することが重要です。
ここは例えるのが難しいのですが、
例えば、食レポの上手い人と下手な人がいます。
上手い人と下手な人だと、なにが違うのか?
下手な人=直感的で抽象的な言葉が多く視聴者に伝わらない。
視聴者は味を想像できないです。
「おいしい」「上手い」「クセになる」「止まらない」
上手い人=美味しさを視聴者に届けようとして、たくさんの具体的な表現を使います。
視聴者は味を想像できて、食べたいと思います。
どれくらい甘いのか?・・・しつこくなく、さっぱりと後味が良く、飽きがこないから、たくさん食べれてしまう。
どんな味なのか?・・・まるで搾りたての牛乳を飲んでいるように濃厚。バターのような深みのある味。
あまり上手な例えではなかったですが、概念として捉えていただければよいです。
Why型の抽象化はクセになると本当に楽しいです。
自分の直感や感情に「なんで?そう思ったのか?」聞いて答えてみてください。
うまく表現できないことから、逃げないで、適切な言葉を考え続けてください。
いつかピタッとはまる言葉が見つかるとすごく気持ちいいです。
自己分析の大切さについては、ライフシフト 100年時代の人生戦略 要約・感想まとめ 著:リンダ・グラットン/アンドリュー・スコットでも記載されています。
これから求められるビジネスパーソンの条件の一つでもあります。ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式 要約 感想まとめ 著:山口周
抽象的に考える効果
一番の効果は「本質」を捉えることができるようになることだと思います。
ここではマーケティングの話を例に出してみます。
買った理由はいくつも考えられるが、一番強い欲求はどれでしょうか?
- ロレックスというブランドが欲しかった
- 腕時計という機能が欲しかった
- デザインが気に入った
- 好きな女性がロレックスが好きだった
- 頑張った自分へのご褒美で高い買い物がしたかった
他にもたくさんあると思いますが、どの欲求を満たしたくて、購入したのか?によって、求めていることは大きく異なっています。
上記の例の中には抽象化しないと気づかないものが含まれています。
抽象化したので、「ロレックス」を購入した「本当の理由」が「言語」として表現されて意思疎通ができる状態になります。
第2章 感想 まとめ
抽象化にも3つの種類 What型、How型、Why型があります。
共通点を探し、グループ化する。
なぜ?と理由を考えます。
抽象化された表現により、物事や人の心理の本質を捉えることができるようになります。
日頃から、自分自身の感情に自問自答してみたり、広告、お店のレイアウト、ポスターが貼ってある位置などに疑問を持ちましょう。
「なんで?そこに?なに狙い?」を考えてメモをしていくことで、日常生活の中で、抽象化する力が強化されていきます。
この章では他にも、DeNA創業者の南場智子氏や秋元康氏のエピソードも出てきます。
また、実際にSHOWROOM株式会社でやっている「抽象化ゲーム」も紹介されています。
エピソードも「抽象化ゲーム」も非常におもしろいですし、なるほど!という気づきがある部分です。
書評『メモの魔力』要約・レビュー (著者:前田裕二) わかりやすく例えて解説 第1章 書評『メモの魔力』要約・レビュー (著者:前田裕二) わかりやすく例えて解説 第2章 書評『メモの魔力』要約・レビュー (著者:前田裕二) わかりやすく例えて解説 その3 書評『メモの魔力』要約・レビュー(著者:前田裕二) わかりやすく例えて解説 その4前田さんも本書の中で紹介していますが「具体と抽象」著:細谷功氏は非常にわかりやすいです。
抽象化の概念をより詳しく知りたい方は、読むと理解が深まります。
タイトルは難しいイメージですが、イラストや4コマ漫画もあって、すごく読みやすいのでオススメです。
ちょっと疲れたので、漫画でも読もうかなと思った方にオススメをまとめました。↓
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